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年商数億円の先輩起業家から学んだ、お金がなくても事業を立ち上げるコツ

先日、とある起業家の方(Aさん)にお会いし、事業立ち上げ〜成長させるまでの一連をお話を伺う機会があったので、そのエッセンスを整理したいと思う。特に、自分のように、お金があまりなく初期投資がかけられない起業家にとっては、示唆深い内容だった。

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市場選定の仕方

Aさんが行っているビジネスは、健康商品関連のECサイト運営だ。20代でまったく未経験の領域に1人でチャレンジし、紆余曲折を経て、数年で年商数億円まで成長させている。なお、前提条件として、資本金は100万円程度だったので、事業立ち上げにお金をかけられないことに留意されたい。
なぜ未経験の領域で事業を始めようとしたか?という点については、以下のように教えてもらった。
 
①市場の成長性
②競合の弱さ
③儲かりやすさ
 
①に関しては、いわゆる「上りのエスカレーターに乗れ」ということだった。当時、ECサイトで様々なモノが購入されているタイミングで、かつスマフォシフトが進んでいた状況だった。
 
②について、この健康食品は、あるコンプレックスを抱えた顧客を対象にした製品なのだが、「コンプレックス×ニッチの領域」は攻めやすいとのことだった。この領域で、スマフォ対応したECサイトはまだなく、市場としてはガラ空きの状態だった。
 
③は、この商品はリピート前提の商品だったのだが、価格設定を高めにしていたので一見売りにくい商品だった。ただし、1度新規購入が入れば、リピーターが発生すれば、後で楽になる。この部分で、ダイレクトマーケティングを駆使して、webサイトで高額商品を販売するノウハウを、後からつければ良いという発想だった。
 
ちなみに、ECサイト運営の方程式は、
 
集客(SEO、各種広告)×歩留まり(CVR)×リピート率(LTV)
 
であり、それぞれの数値をいかに改善するかがポイントだ。

ここでのポイントは、自分の思いを優先にするのではなく、まずは儲かる市場で事業を立ち上げるべき、とのことだ。

 

事業立ち上げのエピソード

事業立ち上げの0→1は、以下の通りだ。
まず、市場選定が固まった後は、商品を作る必要があった。商品知識をつけるために、専門書を読み漁り、商品の原材料を選定し、配合等を研究した。
 
しかし、当然ながら自社工場で製造することはできないので、既存の他社工場のリソースを借りてOEMすることにしたそうだ(そういうOEMの窓口役の人がいるらしい)。
 
そこで出世払いということでサンプルを格安で作った後は、商品販売のwebサイト、商品パッケージ等は、友人に格安で依頼して制作してもらったそうだ。ただし、デザインのディレクションに関しては、他社製品の研究をして、自身で非常にこだわったとのことだ。
 
その後、カスタマーサポート、梱包・郵送等、全てのオペレーションを自身で行い、人手が足りなくなったタイミングで、パートタイマーの雇い、順調に事業が拡大していったのだ。
 

起業家からの学び

よく言われるように、スタートアップが上手くいくかどうかを決める最大の要因は、市場選定にあると思った。弱小スタートアップがいくら頑張っても、下りエスカレーターの市場トレンドを変えることは、極めて困難だ(不可能ではないだろうけど…)。
 
また、アフィリエイトビジネスは、顧客リストが手に入らないので、事業としての魅力がないとのことで、自分はやらなかったと言っていたことが印象的だった。たしかに、リストさえ手に入れば、メルマガ配信によってアップセル、クロスセルをかけることが可能だ。
 
まとめると、お金がなくても事業を立ち上げるコツとしては、以下の通りだ。
 
・上りエスカレーターの市場に参入するため、用意周到に調査する
・初期段階では、周りのサポートを得て、極力コストをかけない
・荒削りのプロダクトでも、ユーザーの強いニーズを満たす領域で攻める
 
 
なお、福田さんのこの本は、アフィリエイトサイトの立ち上げから、サイトを6億2,000万円で売却するまでの一連の流れを、とても具体的に書き記している良書でした。アフィリエイトサイトとは言っても、自分のサイトでも顧客リストを抱える仕組みにした点が収益拡大の重要なポイントであり、その辺りのビジネスモデルをピボットした経緯についても詳しく書かれています。自身の経験と重なる点もあり、非常に勉強になりました。
30歳の私が運営歴3年のアフィリエイトサイトを6億2000万円で売却するまで

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