30代でマネジメント経験は本当に必要なのか?
転職情報媒体(エージェントからのアドバイス、その類いの書籍)では、30代でマネジメント経験は必須だ、市場価値があがる、だからマネージャーになるまでは現職に留まったほうが良い、などと真しやかにささやかれています。しかし、それは本当でしょうか?
たしかに、現状、おおまかに30代半ば以降の案件のrequirementでは、以下のような状況でです。
・コンサルティングファーム…他競合ファームでのマネージャー(それに近いタイトル)での経験
・業務系SIer…大規模PJマネジメントの経験
・日系大手メーカー…5名〜のマネジメント経験
・アドミ(経理・財務・HRなど)…リーダー経験以上
しかし、30代前半(特に35歳未満)の案件は、むしろプレイヤーが求められているケースが大半です。
・営業…新規開拓(特に無形商材)がバリバリできる方
・Web系エンジニア…コードをガリガリ書ける方、セルフスターター
当たり前ですが、組織構成はビラミッド型ですので、中間層のニーズの絶対数は、プレイヤーよりも圧倒的に少なくなります。また、単なる「管理」としてのマネージャーは、アーリーステージの企業(いわゆる「第二創業期」の企業含む)には必要とされていません。
そして、重要な点として、全体の案件数では、30代前半までが7割を超えるということです。やや大雑把な感覚値ではありますが。現在の傾向としては、マネジメントは内部で育てて、即戦力としてのプレイヤーを外から採用しようというスタンスの企業が多いように見受けられます。
以上のことから、自身が担う役割に応じて、30代でマネジメント経験が必要かどうかは変わってきますが、現状としては、スペシャリストのニーズの方が圧倒的に高いと言えます。