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ベンチャー企業で事業開発に奮闘する井口和宏のblogです。

テレアポをCold Callと呼ぶことにしよう。

法人であれ個人であれ、新規のお客さんを開拓する際、アプローチの方法はPush型・Pull型の2つしかない。

代表的なところでは、Push型では、飛び込み営業、テレアポテレマーケティング)、DM(ダイレクトメール)、共通の知人の紹介など。一方、Pull型でいえば、広告の発信、Webサイトからの問い合わせ、セミナー開催などだ。


仕事柄、転職を考えている20代の営業職の方にお会いすることは多いが、彼らのほぼ8割が口を揃えて言うのが「今後はマネジメントがしたい。それか、企画職やマーケティングをやりたいです。新規開拓はもうやりたくない。」ということだ。

「キツいからやりたくない」という回答を予想して「なぜ新規開拓はやりたくないのですか?」かと聞くと、意外と「もっと頭を使う仕事をしたい」というような回答が多い。

たしかに、新規開拓はツラい仕事かもしれない。架電数・アポ獲得数をKPIとして設定して、一定の確率でアポを獲得していく、というのは正直喜んでやりたい仕事ではないだろう。そして、新人の営業担当者は、まずテレアポ(あるいは飛び込み)から入る、というのが定番だと思われる。


しかし、テレアポはあくまでも自社のサービス・商品を購入して頂くための通過点の1つに過ぎない。その点、元リップルウッド代表取締役で、現いわかぜキャピタルCEOの植田氏の記事は示唆深い。(以下引用)


○Screening作業による対象企業の絞り込み
筆者は基本的にIntermediaryを使わない。それは、Dealの要諦は「時間をかけないこと」と「関係者を増やさないこと」であるから。筆者のやり方は、相当数の企業を、売上高(サイズ)、Enterprise Value(企業価値)、EBIT(営業利益)、EBITDA(償却前営業利益)、EBITDA Multiple(企業価値のEBITDAに対する倍率)、事業内容、株価推移、大株主、役員構成・年齢、取引銀行、株価推移など15~16の定量・定性指標からScreeningし、最終的には”Interest”(その会社に興味があるか)と”Opportunity”(その会社は売りに出る可能性があるか)の二つを満たす会社を対象企業として選び出す。それからその企業の推定Key PersonにCold Callし、訪問のAppointmentを取り付ける。このCold Callは、初めて話す相手にPEファンドの概略を説明して安心感を与えながら、会ってみようかという気持ちにさせることを2~3分で達成する難易度の高いものである。


外資プライベートエクイティでさえ、テレアポ(=Cold Call)を行っているのである。当時のリップルウッド社ほどの知名度があれば、テレアポ3回に2回はアポが取れたそうだが、これは一概にリップルウッド社が有名だからアポが高確率で取れた訳ではないだろう。初対面の見込み客に対して、いかに「会ってみよう」と思わせるかどうか、そのストーリーとトークスタイル次第ではないか?そもそも、会社の看板に頼ってばかりでは、優秀なビジネスパーソンであるとは言えまい。


テレアポ」と言うと機械的な作業というイメージを定着してしまっているため、今後は(外資系企業やエグゼクティブサーチ業界ではよく用いるが)「Cold Call」と呼んで、よりクリエイティブな仕事をするようにしたい。